あいさつ
こんにちは、アイ・スーです。今回は『マルウェア』を紹介します。
概要

『マルウェア』は、Odd Gamesが開発・販売したカジュアルなシミュレーションパズルゲームで、2024年7月31日にリリースされました。対応プラットフォームはWindowsで、Steamで配信されています。ゲームの舞台は1999年のインターネット黎明期で、プレイヤーは未来からタイムスリップし、当時のネットユーザーをマルウェアの脅威から守る役割を担います。悪意あるソフトウェアベンダーが正規ソフトのインストーラーにマルウェアを巧妙に仕込む中、プレイヤーはそれらを見破り、クリーンなインストールを目指します。
操作性
『マルウェア』の操作性は、直感的でわかりやすいデザインが特徴です。このゲームでは、主にマウスを使用して操作を行います。画面上には、当時のPC環境を再現したインターフェースが表示され、プレイヤーはその中でファイルを選択したり、インストール手順を確認したりして進行します。なじみのない方は最初どうすればよいのわからないかもしれません
ゲームの基本的なルールは、メールに送付されるインストーラーの中から正規のソフトウェアとマルウェアを見分け、クリーンな環境を保つことです。インストール作業中には、怪しい挙動や不審なポップアップウィンドウ、隠れたメッセージなどが現れる場合があり、それらを見逃さない観察力が求められます。

また、ゲームが進むにつれて、インストーラーの種類や難易度が増していきます。たとえば、隠されたマルウェアが複数あるステージも登場します。こうした仕掛けにより、単調にならず、プレイヤーの緊張感を保ちます。
ゲーム詳細

『マルウェア』の魅力は、ゲーム性、ビジュアル、音楽、ストーリーの全てが緻密に絡み合い、唯一無二の体験を提供する点にあります。このゲームは、単なるマルウェア駆除のシミュレーションにとどまらず、1990年代のPC文化とインターネット黎明期への愛が詰め込まれた「体験型のノスタルジア」とも言えます。
まず、ゲームシステムの斬新さは特筆すべきです。インストーラー内の不審な挙動を見抜くというルールは、一見シンプルながらも、観察力や推理力をフルに試されます。各ステージごとに異なるトリックや進化するマルウェアの挙動が、プレイヤーに新たな挑戦を提供し、ゲーム進行に飽きを感じさせません
グラフィックのリアルさと遊び心が際立っています。1990年代のPC環境を完全再現したビジュアルは、懐かしさとともに「その時代にいる感覚」を味わわせてくれます。ファイル名やウィンドウデザインなどの細かい部分にもこだわりがあり、当時のインターネットの空気感を見事に演出しています。単なる模倣ではなく、その時代をリスペクトしながら、現代の視点で洗練されたアートワークが光ります。
主人公について
『マルウェア』の主人公は、未来から1999年のインターネット黎明期にタイムスリップした技術者です。その目的は、当時猛威を振るったマルウェアの脅威から無数のネットユーザーを救うこと。プレイヤーは未来の高度な知識を駆使して、正規のソフトウェアと悪意あるマルウェアを見分けるという任務に挑みます。
主人公は直接的なセリフやビジュアルでは描かれていませんが、プレイヤー自身がその役割を担う形で物語が進行します。このため、主人公の存在はプレイヤーの解釈に委ねられつつも、ゲーム全体に共通する使命感と正義感がその人物像を強く印象付けます。
プレイヤーは、この匿名性を持つ主人公に自分自身を重ね合わせ、ゲームの世界で自らの判断力と責任感を試される特別な体験を得ることができます。
プレイ感想
『マルウェア』をプレイして感じたのは、このゲームが「シンプルさ」と「奥深さ」を絶妙に融合させた作品だということです。初めのうちは、怪しいチェックボックスを外したり、明らかにおかしいファイルを見つけるだけで進めるため、「楽勝だな」と思っていました。しかし、あくまで序盤の話。ステージが進むにつれて、難易度が上がり、マルウェアの隠し方がどんどん巧妙になっていきました。
特に印象的だったのは、画面の端や時間経過といった、普通は気づかない箇所にマルウェアが隠されていることです。その仕組みに気づかず、何度も試行錯誤を繰り返しました。ある場面ではどうしても見つけられず、攻略情報を見てようやく理解したほどです。この理不尽ともいえる隠し場所に対しては、時に悔しさを感じながらも、発見したときの達成感がそれを上回る爽快感をもたらしてくれます。


攻略法自体は単純明快で、「画面の端から端までしっかり確認すること」が重要です。しかし、思いもよらない場所に仕掛けられたマルウェアを発見するには観察力と集中力をフル稼働させなければなりません。油断すると見逃してしまう巧妙な仕掛けの数々には、感心させられるばかりです。
また、このゲームはプレイ中に「懐かしい」と感じる瞬間が随所に散りばめられています。90年代のPC環境を忠実に再現したビジュアルや音楽は、当時を知る人にとってタイムマシンのような感覚を味わわせてくれます。一方で、現実にありそうなマルウェアと、突拍子もない設定のマルウェアが同居している点が、このゲームを単なる「再現もの」に終わらせない独自の魅力を作り上げています。
そして、このゲームの完成度には驚かされました。この価格帯の作品としては信じられないほど作り込まれており、正直に言って「お値段以上」の価値を感じました。特に、隠された新エンディングの存在はやり込み要素として優秀ですが、PCの知識に自信がない方には少々敷居が高いかもしれません。
おわりに
『マルウェア』は、懐かしさを感じる要素と斬新なアイデアが融合した、非常にユニークなゲームです。理不尽さを楽しめるプレイヤーには、何度も挑戦したくなる中毒性があり、パズルゲームや頭を使うゲームが好きな方には特におすすめです。また、90年代のPC文化に触れたことがある人には、懐かしい記憶を呼び起こしつつ、新たな楽しみ方を提供してくれるでしょう。
また、別の記事で…
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