あいさつ
こんにちは、アイ・スーです。
今回はポーランドの開発チームSUPERHOT Teamによって制作された一人称視点シューティングゲーム『SUPERHOT』を紹介します。
概要

『SUPERHOT』は、ポーランドの開発チームSUPERHOT Teamによって制作された一人称視点シューティングゲームです。2016年2月25日にリリースされ、対応プラットフォームはMicrosoft Windows、OS X、Linux、Xbox One、PlayStation 4、Nintendo Switchなど多岐にわたります。本作の最大の特徴は、「自分が動くときだけ時間が進む」という独特の時間操作メカニクスで、プレイヤーはこの要素を活用して、数多くの敵を戦略的に撃破していきます。ストーリーは、プレイヤーが謎めいたコンピュータプログラムに引き込まれ、次第に現実と仮想の境界が曖昧になるという、メタフィクション的な展開が魅力です。
操作性
『SUPERHOT』の操作性は、シンプルで直感的な設計が特徴です。このゲームの基本ルールは「プレイヤーが動くときだけ時間が進む」という斬新な時間操作システムに基づいています。このシステムにより、敵の動きや弾道を冷静に観察し、次の行動を慎重に計画することが求められます。一人称視点で進行するため、没入感が非常に高いのもポイントです。


キーボード操作の場合、移動は「W」「A」「S」「D」キー、攻撃や武器の拾得はマウスクリックで行います。また、近接攻撃や武器の投げ捨てといったアクションも用意されており、これらを駆使して戦況をコントロールする必要があります。コントローラーでの操作も対応しており、こちらもスムーズに動かせるため、プレイスタイルに応じた選択が可能です。
ルールは明快で、ステージ内のすべての敵を倒すことでクリアとなります。敵の銃撃を受けると一撃でゲームオーバーになるため、注意深い行動と戦略が求められます。ステージが進むごとに難易度が上がり、新たな敵や状況がプレイヤーに挑戦をもたらしますが、リトライのテンポが良いため、ストレスなく繰り返し挑戦することができます。
特徴

『SUPERHOT』は、そのゲーム性とデザインの両面で他に類を見ない独自性を備えています。このゲームの最大の魅力は、「自分が動くときだけ時間が進む」というシステムで、従来のFPSジャンルに革新をもたらした点です。この独特なシステムにより、単なる反射神経の勝負ではなく、戦略と精密なタイミングが求められるゲーム体験が生まれています。プレイヤーは弾道を読み、敵の動きを予測し、一歩一歩を慎重に計画して進めていきます。
グラフィックは極限まで最小限に設計されています。真っ白な背景、真っ赤な敵、そして黒で描かれた武器や弾道。この大胆なビジュアルスタイルは、プレイヤーが必要な情報にすぐ集中できるように工夫されており、敵が撃たれた際にガラスが砕けるエフェクトや、スローモーションで展開するアクションシーンは、プレイ中に何度も自分が映画の主人公になったような感覚を味わえます。
音楽や効果音のデザインも、ゲーム体験を引き立てる重要な役割を果たしています。背景音楽は控えめですが、それがかえって時間の流れを操る緊張感を際立たせます。一方、銃声やガラスの割れる音など、効果音はリアルかつ迫力があり、シンプルな画面にダイナミズムを加えます。視覚と聴覚の両方で緊張感を作り上げるこのアプローチは、他のゲームにはない没入感を生み出しています。
主人公について
『SUPERHOT』における主人公は、特定の名前や顔を持たない存在であり、ゲームプレイそのものを通じてその役割を体感する形になっています。主人公は、プレイヤー自身と深くリンクした存在であり、物語が進むにつれて、ゲーム世界の謎に巻き込まれ、現実と仮想の境界を揺るがされるような体験をします。
さらに、物語の展開は主人公が「自分の意志で動いている」という感覚を揺るがします。プレイヤーは主人公を操っているように思えて、実はゲームシステムやプログラムの意図に従っているだけかもしれないというメタ的な問いかけが隠されています。この「主人公=プレイヤー」という構図が、ゲーム体験をより深く、そして個人的なものにしています。
プレイ感想
『SUPERHOT』を3時間ほどプレイした感想として、まず簡単そうですが結構難しいです。相手の動きが止まるとはいえ、攻撃の順番や使用する武器を慎重に考えなければすぐにやられてしまいます。特に後から現れる敵に気づかず、背後を取られて倒される場面が何度もありました。このゲームは「結構な死にゲー」で、敵の出現位置や武器を覚え、死を繰り返しながら戦略を練り直す必要があります。それでも、何度も挑戦するうちに敵の動きを疑似的に予測し、見事にステージをクリアしたときの達成感は格別です。難しさを乗り越えた先にある満足感が、このゲームの大きな魅力だと感じました。
一方で、「自分が動くときだけ時間が進む」という革新的な仕組みは、プレイヤーに映画のようなスローモーションアクションを味わわせるだけでなく、将棋やチェスのような戦略的な思考を常に求めてきてほかのFPSとは違う楽しみを感じました。ゆっくり流れる時間の中で、銃弾の軌道を見切りながら避け、敵の頭を正確に狙ってヘッドショットを決めたり、刀で敵を切り伏せたりする爽快感は、このゲームならではのものです。FPSが苦手でも気づけば一流のアクションシーンを作ることができ、そこに非常に新鮮な魅力を感じました。

個人的につよいと思ったのは相手に道具を投げるアクションです。武器を一時的に手放すリスクがあるものの、敵の動きを止めたり、敵が武器を落とす状況を作ることができるため、有利に進める上で非常よく使いました。
ストーリーも少しわかりずらいところはあるもののステージをクリアするたびに主人公が明確に変わっていく姿は怖さと先を知りたいと感じさせてくれました。また、ストーリークリア後にされる命令には驚かされました。本編の内容と巧妙に結び付けられており、単なる追加コンテンツではなく、物語全体のテーマを再解釈させられるような深い感動を味わいました。この演出がゲーム体験にさらなる奥行きを与え、物語に対する満足感を一層高めてくれました。
総じて、『SUPERHOT』は革新的なゲームシステムとスタイリッシュなデザイン、そして緊張感と達成感を兼ね備えた傑作だと感じました。
おわりに
『SUPERHOT』は、革新的なシステムとスタイリッシュなデザインが融合した唯一無二のゲームです。「自分が動くときだけ時間が進む」という特徴的な仕組みが、アクションゲームに戦略性と緊張感をもたらし、プレイヤーに映画の主人公のような体験をさせてくれます。短時間で遊べる一方で、難易度の高さがやりごたえを生み、達成感を味わえるのも魅力です。
FPS初心者から熟練者まで幅広い層が楽しめるこの作品は、戦略を練るのが好きな方や、スタイリッシュなアクションを求める方に特におすすめです。
それでは、また次の記事で…

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