あいさつ
こんにちは、アイ・スーです。今回は独特のテキスト表現やグラフィック演出が魅力のアドベンチャーゲーム『シルバー事件』を紹介します。
概要

『シルバー事件』はグラスホッパー・マニファクチュアが開発し、1999年にPlayStationで発売されたアドベンチャーゲームです。2016年にはHDリマスター版がPC向けにリリースされ、後にNintendo SwitchやPlayStation 4にも対応しました。
舞台は近未来の「24区」と呼ばれる都市で、連続殺人事件を追う刑事たちの視点と、謎めいた青年の視点が交錯しながら物語が進行します。独特のテキスト表現やグラフィック演出が特徴でプレイヤーは事件の真相を追いながら、多層的なストーリーを体験できます。須田剛一氏が手掛けた独創的な世界観と重厚なシナリオが魅力の作品です。
詳細
『シルバー事件』は、1999年にグラスホッパー・マニファクチュアが開発したアドベンチャーゲームで独特な演出と物語が特徴です。本作はフィルム・ウィンドウと呼ばれるシステムを採用し、テキストや映像が画面上で動的に配置され、プレイヤーを引き込みます。
グラフィックはモノトーンを基調としたスタイリッシュなデザインで、都市の無機質さや事件の不穏さを巧みに表現しています。音楽は高田雅史氏が担当し、サイケデリックで印象的な楽曲がゲームの雰囲気を高めています。

物語は「24区」と呼ばれる架空の都市を舞台に連続殺人事件を追う刑事たちの視点とジャーナリストであるモリシマトキオの視点から展開されます。これらの異なる視点が交錯し、複雑なストーリーを形成しています。
登場キャラクターは個性的で特に主人公のクサビは無口ながらも存在感があります。ゲームシステムは一人称視点で進行し、プレイヤーは事件の真相を追求します。ストーリーは複雑で現代社会の闇を鋭く描いており、プレイヤーに深い印象を与えます。全体的に独自の美学と世界観が光る作品です。
操作
本作は、独特な操作性が特徴のアドベンチャーゲームです。ゲームは一人称視点で進行し、プレイヤーは3D空間を探索します。移動や調査、アイテム使用、セーブなどの基本操作を駆使して物語を進めます。移動時には行ける場所に▽、怪しい場所には☆のマークが表示され、迷うことは少ないでしょう。
しかし、キーボードとマウスまたはゲームパッドでの操作が可能ですがかなり独特の操作方法に慣れるまで時間がかかるかもしれません。 私も操作に慣れるまでかなり時間がかかりました。一度説明されるもののもう一度確認ができないので見逃すと操作がよくわからないという状態に陥ってえしまいます。
一応、簡単な操作を書いておきます。
M:Movementの略で選択した方向を向いて一マス移動します。
C:Contactの略で目の前のものに接触します。調べるボタンみたいなものです。
I:Implementの略で持っている道具を確認・使用します。インベントリです。
S:Saveの略です。記録から設定までの操作ができます。
マウス右クリック:メニューの戻るボタンです。
プレイ感想
良かった点

良かった点として、本作の評価はシナリオと演出を楽しめるかに尽きると感じました。リマスター版では暗いMAPが改善され、グラフィックの一新によってより分かりやすくなっています。そのおかげで、作中の独特な世界観により没入しやすくなり、物語をじっくり堪能できました。電波系やオカルト要素を含む不穏なストーリーは、他のゲームでは味わえない独特な魅力を持っています。登場人物のクセが強く、統合失調症の疑いや人格の破綻を感じさせるキャラも多いため、ミステリアスな雰囲気が好きな人にはたまらない作品でしょう。
気になった点
まず大前提としてこのゲームは賛否が分かれるタイプです。まず操作が複雑で慣れるまでに時間がかかるのが難点でした。画面上の構成要素が多く、ガチャガチャした印象があり、プレイスピードも遅めなのでテンポの悪さを感じることもあります。リマスター版でもCGの質が低く、視覚的な満足感を得にくい場面もありました。また、シナリオが主人公2人分に分割されていることで話の流れが行きつ戻りつし、一周プレイしただけでは全容を把握するのが難しくなっています。この複雑な進行と独特な作風は人によっては楽しみにくいかもしれません。

まとめ
総評として、本作はまさに「人を選ぶゲーム」の代表格といえます。シナリオと演出に惹かれる人には刺さる作品ですが、昔のゲームならではのクセや独特なプレイ感があるため、合わない人には厳しく感じるかもしれません。不穏で意味を捉えづらいやり取りや、クセの強いキャラが絡むストーリーを楽しめるなら、唯一無二の体験ができる作品です。ただし、万人向けとは言えないため、自分の好みに合うかをよく考えてプレイするのが良いでしょう。
おわり
『シルバー事件』は、強烈な個性を持つシナリオと独特な演出が魅力の作品でした。リマスターによってグラフィックの視認性が向上し、世界観への没入感が高まった点は評価できます。ただし、操作の複雑さやテンポの遅さ、CGのクオリティなど昔のゲームならではのクセがあるため、プレイヤーを選ぶ作品であることは間違いありません。
シナリオは難解で一度のプレイでは理解しきれない部分も多く、登場人物の強烈な個性や電波系の会話が苦手な人には向かないでしょう。
万人向けとは言えませんが、独特なシナリオやオカルト・ミステリー的な雰囲気が好きな人には、強くおすすめできるゲームです。興味があるなら、ぜひ挑戦してみてください。
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